2010年3月21日日曜日

Chasm Bridge 52: 位置情報系ソーシャルメディアについて把握するべき5つの事柄 #wondershake

ブログが連日滞ってしまいました。
書きたいことがたくさんあった中で時間が作れなかったというのは、改善すべき点だと反省です。

今週で期末試験も終了し、明日からサンホゼまで飛ぶ予定です。
スタンフォード生の方数名、そしてシリコンバレーにてスタートアップを支援している方等、じっくり現地でお話をさせて頂くということで早速ワクワクしています。

さて、本日まずお送りするのは、位置情報に関するホットトピック。

記事原文は:5 Things You Need to Know About Location-Based Social Media
投稿主は:MashableからKevin Nakao氏です。Kevin氏はビジネス関連のモバイル検索事業を行うWhitepages.comの副社長を務めています。



Mashableの創業者Pete Cashmore氏もSouth by South Westにて何度も強調した『位置情報サービス』の可能性。

この記事は位置情報メディアを駆使する・創造するの際に不可欠だと思います。

では、エキサイティングな記事をどうぞお楽しみ下さい。

**和訳 開始**

1. 位置情報を活用すること、それはゴールではない

位置情報の噂が最近絶えない中、その本質的な価値が失われがちだ。位置情報サービスが広告主にとって最もアツい理由とは、この機能性を活用することで消費者の中でもOn-the-Go(活動的)で消費的な者にリーチ出来るということ点だ。TwitterとFacebookが位置情報を追加することで広告主に新たな価値、より高い質のリターンが自然と返ってくるわけでは決してない。大きなサービスの外にも価値はたくさんある。IPアドレスを活用した位置ターゲッティングは近年普及してきた。また位置をベースにするという点において、小売店にとってはラジオが非常に有力なチャネルだろう。こういった原点に戻ると、Location Based Service (LBS)に価値があるといわれる理由は、販売時点付近で消費者にその瞬間リーチすることが可能になる点だということが再確認出来る。

2. ユーザー確保のロングテール化

Foursquareは明らかに位置情報のトップランナーになってきた。たった一年という期間で、50万人ものアクティブユーザーを達成したということだけでもその凄さが伝わるはずだ。(Foursquareは先日SXSWイベント開始前に10日間で100万人をリーチしたと追加発表した)

しかし、米国総人口の各都市における分布を見てみると、Foursquareが各地域においては未だ少人数しかユーザーを獲得していないという結果が分かってくる。地域別ユーザーで見られる現象、それはグラフ上で平べったい線を描く『ロングテールに似ている。またユーザーが広く浅く分布されている状況を考慮すると、ロケーションマーケティングにおいて高いROIを得るには、如何にスケール・アウトをするか?が重要になってくることが理解出来る。



例えば、米国人口における各都市の人口分布を試しに使ってみよう。もしローカルなペットショップ販売店がサンフランシスコ住民をターゲットしたいとすると、Foursquareを用いて実際にリーチ出来るユーザー数は1310人だ。もしこの数が倍になったとしても、この数字は現地のマーケッターが見たとしても低いリーチ数だ。個人的な話だが、WhitepagesのiPhoneアプリでは約400万件のダウンロードがあって初めて広告主にとってジオタギング機能を活用する意味が出てきた。因みに現在では、当アプリを活用する8割のビッグブランドはジオターゲティングを活用している。

*上記の数字はあくまでも見積もりだ。Foursquareはサービスリリース時に人口の多い都市でしか利用可能でなかった。

3. モバイルのバッテリー寿命が鍵

位置情報サービスにおいて脅威となるのはモバイルのバッテリー寿命だ。GPS機能を利用時、モバイルは常時そのネットワークに更新をしていることで大幅なバッテリーを消費する、iPhoneユーザーならこの意味が分かるはずだ。故に携帯製造会社はLBSの継続発展において決定的な役割を演じることになるだろう。例えば、BlackBerryデバイスを製造しているRIM社は業界において最も持続可能なバッテリー提供に成功している。

またFoursquare側もこの問題に対してソリューションを提示している。チェックイン機能は、常時GPS機能を使用することなくより効率的にジオロケーションを把握することを可能にしている。

4. 位置情報サービスはモバイルOSの戦場になる

今後の発展を予想するところ、ロケーションやマップを用いたモバイルプラットフォーム戦争が始まると私はみている。モバイルと位置情報との連動は、消費者はデベロッパーにとって自らを差別化する重要な機能性となってくるからだ。

その戦いが開始したサインかのように、アップルは早速マッピングを主サービスとするPlacebaseを買収し、グーグルもアンドロイドデバイスにTurn-by-Turnナビゲーション機能等のユニークなマッピングサービスを導入し始めた。ウインドウズモバイルに対して私が抱く唯一の期待は、アップル、グーグル同様にモバイルロケーション機能において如何に革新的なサービスを提供出来るかなのだ。伏線は既に見えている。以前TEDコンファレンスにおいて披露された、AR技術がFlickr上写真をジオタギングすると同時に、地図上にリアルタイムビデオインタグレーションが行わる等の飛び技をマイクロソフトは既に見せてくれているのだ。

その詳細に関してはこちら:
Chasm Bridge 38: 『位置情報のAR化』でライフスタイルは変わる #wondershake

5. 位置情報のマネタイズ性

WhitePagesのモバイルサービスは、ローカルビジネス用にプレミアム、ナショナルディスプレー、そしてスポンサーリンクを提供することで収益を生んでいる。私達の効果的なCPM(*Cost Per Mile、掲載1000回あたり料金)はローカルリンクに対して30-50ドルを請求しているが、その効果はナショナルブランドのプレミアムディスプレー広告が行っているCPMに比べて倍のアウトプットを出している。

また先日アップルが発表したGPS機能を用いた広告アプリケーションの締め出しから読み取れるよう、位置情報サービスのApp Storeにおける商品数は減少していくだろう。故に、ユーザーの位置情報を活用して価値を生み出すためには、消費者にとっての利益や有用な機能性が明確にユーザーに伝わらないといけない

結論

私の願い、それは来年のSXSW(音楽とテクノロジーのニュートレンドが生まれる場)において、位置情報サービスに変革が生まれていることだ。現在は明らかにその盛り上がりが見える。もしそれが上手くバラバラになった価値を繋げ合わせることが出来たら、ロケーションサービスはただの流行りを超えて1つの大きな流れを創ることが可能になるはずだ。

**和訳 終了**

確かに位置情報サービスは発展する余地が未だ山ほどある。

Kevin氏が述べるように、その目的性、収益モデル、モバイルOSに対して与える影響等々、考えるべきことはまだまだたくさんあると思います。

それを踏まえて、自分はFoursquare, Gowalla等を超えるサービス、より面白いサービスを創りたいと思うし、それは可能だと感じています。

このシリコンバレーの旅を通して、どんどん形を鮮明化していこうと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿