本日はスカイプ対話を行い、目的の洗練化を行いました。
以前もご紹介したブルックリンデザイナーズスクールに通う@mizuirosky氏と共に1時間半程対話。
やはり高校卒業後からすぐNYに飛び立った同氏が語る、『デザイン』という業の深さは凄まじいです。常に驚かされ、刺激を受けます。
さて、明日米国ではスーパーボウルがあるということで、あえてそこで広告費を投資しなかったペプシについての記事を前回とは異なった切り口からお送りしたいと想います。
以前お届けした記事はこちらです。
Chasm Bridge 21: 『Pepsi×Socia Good』のチャレンジ、彼らはChase Bankの失敗から何を学べたのか? #wondershake
そして本日お送りする記事は:
PepsiFresh Contest: Real Tracking and Social Impact Analysis
投稿主は、Beth Kanter氏です。
どうぞお楽しみ下さい。
**和訳 開始**
歴史上最も大規模な『ソーシャルグッドコーズマーケティング×ソーシャルメディアイベント』である『PepsiFresh contest』をペプシが開始した12月から、私はその進展を追って来た。また、内部視点を取り入れるために私は先日ペプシ社のBonin Bough氏の意見を当ブログでも紹介した。このペプシの勝負は本当に『大賭け』に近い。そして私は今回のコンテストを通して、いかにペプシがソーシャルマーケティングにおいてリーダーシップを発揮できるか?という点に関して好奇心が絶えない。もちろん、コンテストを通して得られる長期的な社会インパクトに対してでもである。
今回は、Jeremiah Owyang氏が自身のブログで共有してくれたペプシコンテストにおける『初期分析』を改めて紹介したいと思います。その機会、リスク、強み、弱み、尺度、インパクトをまとめてお送りしたい。
A. 強み:
以下にペプシキャンペーンのアドバンテージを数点紹介したい:
1.ファーストムーバーアドバンテージ:
一般的にいって、マーケティング戦略として革新的なアプローチを取る企業は、それ自体が自然と引き起こす報道、メディア、アナリスト間でのバズによって恩恵をうける。
2.深い予算:
ペプシのマーケティング予算はとにかく『深い』、そして業界トップの代理店パートナーを雇う資金を十二分に所持する。
3.長期的なイベントライフ寿命:
このコンテストは、『スーパーボウル』とは期間という意味で異なる。何故なら、ユーザー評価によって残った参加者の公式発表はスーパーボウル終了、約1ヵ月後の3月1日だからである。これによって、ペプシキャンペーンは相対的に長い存在寿命を得ることが出来る。
4.『ペプシ』以上の価値がそこにはある:
今回、コーズマーケティングを活用することで得られるペプシの強み。それは、『他人の人生をより豊かにしたい』というコミュニティーの情熱を導入することが可能になる。
5.セレブリティ―の参加・協力:
ペプシはこのコンテストに置いて、NFLプレーヤーのサポートを得ることに成功し、NFL.comにおいて、どのアイデアが最も多くの投票を得るかを競った個別コンテストを運営を実現した。そしてその延長戦上では、Twiterで神格化されるAplusk等の芸能人からのサポートも獲得していることは大きな意味を持つだろう。
B. 弱み:
その反面、成功の阻害要因となるいくつかの点をペプシコンテストは内在している。
1.現段階でペプシは、彼らがソーシャルマーケティングのツボを理解していることを私達に証明出来ていない。彼らが前回挑戦したi-Phoneアプリケーションの"Amp"は数多くの中傷を受け、現在ではソーシャルマーケティングの『失敗例』に殿堂入りしてしまった。
2.文化的な不均衡。ペプシが従来築いてきたブランド志向なCPG商品の大衆向けマーケティングは、ソーシャルマーケティングを受け入れるために大幅な変化を求められている。後者の土俵では、『コントロール・プッシュしない』ことが成功への鍵となるからだ。
C. コンテスト投資の測定方法。
それは以下のKPI(キーパフォーマンスインディケーター)を参考にするべきだろう:
1・総括的なブランドの接触度:
ペプシブランドに対するポジティブ評価からネガティブ評価を引くことで換算し、それが機会投資2000億円分のスーパーボウル用テレビCMから得られたであろう潜在的な顧客リーチ率を超えているかどうか?ここでの『機会』とはメインストリーム上での報道、そしてソーシャルメディア上で受けたはずの接触度をその式に入れて考える。
2.総括的なペプシブランド全体に対する意見の変化:
第一次調査の『問い立て』としては、『Refresh Project活動によって、ペプシ商品を購入する想いは強まりましたか?』等が挙げられる。そしてこの調査はスーバーボウル終了直後、3月1日のコンテスト結果発表時、そしてプログラムが終了する1年後、それぞれで測られるべきである。
3.総合的なソーシャルチャンネルに関する意見:
ブランドモニタリングソフトウェアを活用することで、オンライン上プラットフォームでのユーザー認識変化を計量し、どの分野でプログラム取り組みが最も大きな結果を生んだかを検証するべきである。
4.アドボカシ―リーチ:
ソーシャルチャンネルを通して、キャンペーンの全体的な拡散度を調べる。ブランディングが行われたチャンネルを超えて、どれだけキャンペーンが広がったかをここで測定する。
5.密度:
スーパーボウル時に何人の人々がRefreshキャンペーンにそのウェブサイトを通して、オンラインで参加をしていただろうか?
6.コミュニティーに対する総括的なインパクト:
出資を受けたプロジェクトの何%が本来の目的を実現し、その成功はコミュニティーに対してどのようなインパクトを生んだだろうか? そしてそれは結果として、ペプシブランドにインパクトを与えたのだろうか?入念に検証する必要性がある。
特に最後の点は、あくまでも個人的な意見だが、『ペプシが自身のプロジェクトを通して社会的な変化・インパクトを実際に生んだかどうか』が問われる、『死活問題』だと考える。もちろんソーシャルチェンジセクターに属す人間として、プロジェクトの社会的インパクトを計量し、目に見える形で変化が起こることを確認するには時間がかかることは認識している。またスーパーボウルが数時間で終了する一方、コンテストは数年継続し、その勝利者が実施するプロジェクトが成果を生みだすには数年かかるかもしれない、そのことも考慮するべきだろう。
私はJeremiah Owyang氏が当リサーチノート(テクニックを要する)を、この度共有してくれたことに非常に感謝している。これはリアルタイムでプロジェクトパフォーマンスを測る好事例であるし、私も過去5年間実施したプロジェクトにおいて徹底してきた営みでもある。もしJeremiah Owyang氏のリサーチの続きを確認したければ、こちらのリンクをご覧になって頂きたい。
Comprehensive Field Notes: Pepsi Refresh Social Marketing Campaign
**和訳 終了**
2月も初週が早くも終わろうとしていますが、Pepsi Refresh Projectは盛り上がっています。
テレビでも、YouTubeでもトップバナーにて広告が行われ、学生間でもその取り組みは認知され始めている様子を肌で感じています。
しかし、Beth氏が述べるように、ペプシだけに限らず、プロジェクトの成果を測定する作業が本当に重要だと改めて痛感。
当たり前ですが、メンバーとして主観的に評価をすると本質的な問題が見えなかったり、その評価が甘くなりやすくなることもあります。
現実を厳密に評価する指標を随時適応しながら、舵取りを実施すること。
人生においても、『想い』と『リアルなパフォーマンス』のバランスを確認するために必要な思考だと感じます。
2010年2月7日日曜日
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