本日は、サンディエゴで二回目のBeers for Booksイベントに参加してきます。
補足ですが、Beers for BooksとはNGO Room to Readのために開催される『ビール一杯の購入につき、現地語出版本を一冊途上国に提供する』というシステムを採用したファンドレイジングイベントです。
では本日のエントリーに入りたいと思います。
1月25日の記事は:Coakley v Brown: The Social Media Divide May Decide Election
投稿主は:ベストセラー『The New Rules of Marketing and PR』著者のDavid Meerman Scott氏です。
先日に引き続き、マサチューセッツでの選挙戦とソーシャルメディアの関わりを吟味していきます。
当記事は、前回と比較しても内容は負けていないと思います。
では、どうぞお楽しみ下さい。
**和訳 開始**
選挙戦とソーシャルメディア、その関係性とは?
バラック・オバマ氏がホワイトハウスの歴史に名を残した大きな要因、それは同氏のキャンペーンで光った素晴らしいソーシャルメディアマーケティングが挙げられるはずだ。オバマ氏はソーシャルメディアを最優先することを『後付け』ではなく、そのキャンペーン中に意識していた。ウェブ上にて同氏のキャンペーンがリーチしたファン数は計り知れない。何千万人という人々がFacebook上でオバマ氏に友達申請を行い、ソーシャルオーガナイジングサイトであるMyBOに参加した。結果として選挙日には、オバマ氏はマケイン氏と比較してFacebook上で4倍のサポーターを抱え、Twitter上では20倍のフォロワー数を誇っていた。
また2009年4月にPew Internet & American Life Project は『2008年選挙戦におけるインターネットの役割』についてレポートを発表した。その資料を基にすると、成人の55%、また全インターネットユーザーの74%が選挙に関わるニュースや情報をオンライン上で入手し、オンライン上にて選挙戦についての議論を仲間としている、という事実が明らかになっている。
故に、今回の米マサチューセッツ選挙にて候補者のマーサ・コークリー氏が旧来のやり方に固執し、事実上ソーシャルメディアを無視していたことは考察に値すると私は考える。
もちろん選挙戦はソーシャルメディアだけの話ではなく、実際の政治内容、個人的なネットワークは当然重要である。しかし、だとしてもだ。オバマ氏は私達にウェブが候補者をトップの座までリードする力があることを十二分に証明してくれたのではないだろうか?またオバマ氏はウェブ上での『若者の影響力』についても証明してくれた。(若者が選ぶコミュニケーションはデジタル化しつつあることを念頭に)。
では早速何個か数字を見てみよう。選挙日前日・朝時点での比較だが、@MarthaCoakleyは3520人のTwitterフォロワーを保持する一方、@ScottBrownMAは10,214フォロワーを保持。またFacebook上では、コークリー氏は14,487ファン数を保持する一方、ブラウン氏は76,700ファン数を保持している。どちらのプラットフォームでもブラウン氏が3倍勝ちである。
なぜソーシャルメディアは無視されたのか?
選挙まで残り3日という時点にて、コークリー氏のウェブサイトでは多くの集会情報・テレフォンバンクイベントが紹介されていたが、同イベントに関してのTwitter上でのつぶやきはゼロだった。
マサチューセッツはインフォメーションテクノロジーの温床である。ここの住民は常に情報と『リンク』している。
選挙前の土曜日、オバマ大統領がコークリー氏のためにボストンにて集会を開くことを知り、私は是非参加するつもりだった。しかし、同イベントに関しての事前Twitterフィードは皆無だったのである。ソーシャルメディア上での告知『ゼロ』だ。
何故ファンに第一にこういったイベントについて教えないのだろうか?ここで思い出して欲しいのは、メディアにプレスリリースを発表する前に、オバマ氏は支援者のジョー・バイデン氏についてTwitter, SMSを用いて最初にファンに告知をしたことだ。コークリー氏にとってソーシャルメディアは『後知恵』扱い、チェックリスト項目の一つに過ぎなかったのかもしれない。その反面、ブラウン氏はソーシャルメディアにてより献身的にアクションをとっていたことが特徴的である。
結局私は大統領が参加した当イベントに参加することが出来、実際楽しめた。会場は大騒ぎで、テレビでのスポットも約束されるイベント。どうやら、全ては『成功』の方向に向かっているように見えた。
しかし・・ここで立ち止って、もう一度状況を吟味して欲しい。
イベントはノースイースターン大学にて開催され、学生民主党団体にてスポンサーされていた。今日、大学の学生は一体どうやってコミュニケーションを取っているのだろうか? 当然FacebookとSMSだ!しかし、集会ではこの2つのツールの出番は一度も登場しなかった。会場にて配布されたパンフレットには、一つもウェブアドレスやソーシャルメディアサイトへのリンクも記載されていなかったのである。集会にて、コークリー氏はファンに対して自身に投票することを頼み、フォンバンクにてボランティア参加することを頼み、最大限近所の仲間や友人に口コミを広げるよう頼んでいた。
しかし。マジョリティーの聴衆であった学生はコークリー氏のキャンペーンをFacebook(学生が好むコミュニケーション手段)上で広めるように頼まれただろうか?答えはノーである。会場にいた人々はTwitter上で『つぶやく』ように促されただろうか?これもノーだ。また彼らはコークリー氏のファンページに参加するように頼まれただろうか?これもノーだ。
結論を言うが、コークリー氏のキャンペーンは残念ながらソーシャルメディアの重要性、マーケティング・PR活動の新しいルールの存在を完全に過小評価してしまった。
ジョン・マケイン氏はブッシュ氏を当選へと導いた方法を踏襲。ソーシャルメディアを無視したことで落選したのではないだろうか。マーサ・コークリー氏も昔のプレーブックに則って選挙戦に向かおうとしているが、彼女もソーシャルメディアを無視したことで痛い目に会うのでは?私はそう思えてならない。
**和訳 終了**
当記事も前回に引き続き、@IHayato氏に推薦して頂いたものです。同氏には、この機会を提供して下さったことに非常に感謝をしております。
やはり選挙戦に関わらず、より多くのオーディエンスとリアルタイムでコミュニケーションをとれるのは『オンライン』。
そして選挙戦においての『スケール』出しは、情報と想いをデジタル化することが鍵だと痛感します。
2010年1月26日火曜日
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