2010年3月31日水曜日

Chasm Bridge 57: 【前半】 NY発! 現在アツいスタートアップ、トップ20 #wondershake

今晩はこの春からKMDに入学なされるNさんとお会いしてきます。
ウェブ・ソーシャルメディア関係の話題で盛り上がること必至です。

さて、本日は昨日発見したスタートアップに関する非常に面白い記事を紹介します。

スタートアップといえばシリコンバレーがフォーカスされますが、東海岸もきています。



記事原文:The 20 Hot New York City Startups You Need To Watch
ソースはBusiness Insiderです。

現在成長をしている20社をピックアップしていますが、まずは10社を紹介。
スタートアップの創業者、概要、投資額等を見ていきたいと思います。

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1.KickStarter:アーティストやクリエイターが出資を受けるプラットフォームを提供



創設者:Perry Chen, Yancey Strickler, and Charles Adler

概要:KickStarterは資金集め・初期投資等で苦労しているアーティストやクリエイターが自らのプロジェクトに出資を募る場を提供する。クリエイターはプロジェクトの概要を述べ、そして出資目標を立て、実際にプロジェクトが実現した際に出資者にリターンする具体的な価値を発表する。ゴールが達成されるまで、誰も資金を請求されない仕組みだ。

収益モデル:Kickstarterは実現したプロジェクトから5%のリターンを得る。

投資者の有無:まだ公開なし

2.ETSY:ユーザーが自宅で作った作品を売買するマーケットプレースの提供



創設者:Robert Kalin, Jared Tarbell, Chris Maguire, Haim Schoppik

概要:Etsyはユーザー同士で自ら創った作品(ビンテージ品、芸術品等)を売買する市場を形成した。

収益モデル:Etsyは商品出展の際に一定費用を請求し、販売した作品に対して一定のリターンを要求する。

投資者の有無:Caterina Fake, Stewart Butterfield, Joshua Schachter, Albert Wenger, Union Square Ventures, Accel Partners, Hubert Burda Media ($31.6 million)

3.Foursquare: 人々があらゆる場所で『チェックイン』するツールを提供



創設者:Dennis Crowley and Naveen Selvadurai

概要:Foursquareは人々がバーやレストランを訪れた際に、モバイルを用いてその場で『チェックイン』を行う仕組みを創った。そうすることで、ユーザーは友人に自分がどこに誰といるのかを示せるようになったのだ。

収益モデル:Foursquareはその競合同様、収益モデルを掴み始めた段階にいる。現時点での主な収益源はプロモーション、広告等からである。

投資者の有無:Union Square Ventures, O'Reilly AlphaTech Ventures, Jack Dorsey, Kevin Rose, Alex Rainert, Ron Conway, Joshua Schachter, Chad Stoller, Sergio Salvatore, and Daniel Levine (1.35億円)

4.AppNexus: 広告主がモニタリングを行い、キャンペーンへの変更を一瞬で行えるツールを提供




創設者:Brian O'Kelley氏

概要:AppNexusはオンラインでの広告スペース購入における窓口となり、広告主がモニタリングとキャンペーン変更をいつでも行える場を提供した。

収益モデル:まだ確立されていない状態。

投資者の有無:First Round Capital, Khosla Ventures, Marc Andreessen, Ron Conway, Ben Horowitz, Kodiak Venture Partners, Venrock (15.5億円)

5.SecondMarket:非流動的資産が売買されるプラットフォームの提供



創設者:Barry Silbert

概要:SecondMarketは非流動資産のトレーディングプラットフォームだ。マーケットには、CDO(債務担保証券)、担保付証券、破産債権等の有価証券はもちろん、プライベートな企業の株式(最も有名どころではFacebook)もオープンされている。

収益モデル:SecondMarketは取引からパーセンテージを取ることで収益を上げている。

投資者の有無:Investors: FirstMark Capital, Li Ka-shing, Temasek等

6.StickyBits:人々にメディアと現実世界の物とが繋がるバーコード機能を提供



創設者:Seth Goldstein, Billy Chasen

概要:Stickybitsは人々にメディアと物体をバーコードを活用してそれらをリンクする機能を提供したモバイルアプリケーションである。ユーザーはiPhone又はアンドロイドOS携帯電話を用いて、バーコードをスキャンし、その上に文章・音声・ビデオ等を『貼り付ける』ことが出来る。
そして他の人間が同バーコードをスキャンする際に、外のユーザーが以前残した情報が見えるようになるのだ。

収益モデル:始めに考慮しないといけないこと、それはStickybitsがバーコード情報が付いたステッカーを売っているという点だ。故にマージンは非常に大きい。しかし、Stickybitsのメイン収益源は自社プラットフォームを他ビジネスにライセンス費用として販売する際に生まれそうだ。

投資者:Polaris Venture Partners, Mitch Kapor等 (3000万円)

7.HUNCH: それはあなたの『全て』を知っている



創設者:Chris Dixon and Caterina Fake

概要:Hunchは新感覚の推奨サービスである。サービスが生まれた前提となる問題意識、それは従来の推奨サービスが使っていたアルゴリズムが扱う情報の『狭さ』だった。その反面、Netflix等のサービスはユーザーの映画の嗜好に合わせて、他に好きそうな映画を推測してくれる。Hunchはあなたに質問を投げかけ、それに対する答えをフル活用して的確なゴールを紹介してくれる。

収益モデル:現時点でHunchは買い物検索エンジンとして機能している。しかしそのバックエンドテクノロジーは第三者ベンダーが活用出来る推奨エンジンとしても機能するだろう。さらに、Hunchはユーザー情報を大量に把握していることから、的確なターゲッティングを行うブランドプロモーションキャンペーンでも可能性を持つ。

投資者の有無:General Catalyst Partners, Bessemer Venture Partners, SV Angel, Khosla Ventures等 (19.2億円)

8.Hot Potato:ライブイベントに対するリアルタイム議論を行うフォーラムをオープン



創設者:Justin Shaffer

概要:Hot Potatoはライブで行われているイベントに対するリアルタイム議論を行うフォーラムスペースを提供している。例えるならばTwitterがチャンネルを持っていて、1つ1つのチャンネルがタイムリーなトピックに対する議論の場として機能する。

収益モデル:何個かの可能性があるが、最も明らかな収益源はサイトに内蔵した広告掲示だろう。このプラットフォームはターゲティング広告に適している。

投資者の有無:First Round Capital, RRE Ventures, Scott Banister, Ken Lerer, Betaworks等。

9.Boxee: あなたのテレビのためウェブビデオを提供



創設者:Avner Ronen

概要:Boxeeはウェブ上に存在するビデオコンテンツをユーザーがもつテレビ上で見る無料のソフトウェアを開発した。

収益モデル:今年の夏あたりから、配給業者はBoxee上でビデオを販売することが可能になる。

投資者の有無:Spark Capital, Union Square Ventures, General Catalyst Partners等 (10億円)

10.Kikin:ローカルなお店をベースにあなたのウェブエクスペリエンスをカスタマイズ




創設者:Carlos Bhola, Andreas Ruehrig, and Gerald Kropitz.

概要:Kikinはあなたのローカルショッピング情報を基に、ウェブ体験を劇的に変えてくれるブラウザ内蔵ソフトウェアを提供する。 ウェブ上で何かを検索する際に、Kikinはそれに関連するあなたが好むウェブサイトを導出し、Facebook友達がそれに対してレビューを残した情報等全てを同時に提供してくれる。

収益モデル:Kikinはコンテンツ提供側とパートナーを組み、収益シェアを行う。

投資者の有無:現時点ではマネジメントチームメンバーが資金を出資。また未公表のエンジェル投資家が数名いる模様だ。

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前半編として10社のスタートアップを紹介しました。

Foursquareはご存知の通りですが、個人的にはStickybitsとHunch、そしてKikinから学ぶことが多かったです。
現実世界で存在するデータ情報とウェブ情報を絡め、人にアクションを取らせる。
そういった発想が素晴らしいと思います。

NY発のベンチャーもかなり面白いことになっています。

次回では残り10社を紹介して行きたいと思います。

1 件のコメント:

  1. おおおお。
    概要がまとまっていて、とても読みやいです。
    hunchいいですよね。
    kikinは知りませんでしたが、今っぽい取り組みすね。興味大です。
    次回の10社も必ず見ます。

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