2010年6月17日木曜日

Chasm Bridge 67. サンディエゴにて学んだこと #wondershake

昨晩帰国。
暑く、そしていつのまにか狭く感じるようになった日本に戻ってきました。

交換留学という言葉では語り切ることが出来ない旅から戻り、
第一声を上げるとしたら以下の言葉がしっくりくる。

見える世界が劇的に変わった。

共有したいことは山程あるけれども、
本日はサンディエゴでの学びを以下の三点に集約してみた:

1.世界を五感で感じ取ることの面白さ
~ウェブとリアルのシナジーを~
2.何となくで落ち着かないこと ~日本から挑戦を~  
3. 環境が悪いのではなくて、それを変えようとしない人間がもったいない


では一点目。
サンディエゴの温かな太陽の下、
自分、そして人間の可能性を探り続けた9ヵ月。
そして不思議なことに、物理的には日本を去っていたけど
自分にとってもはや距離感覚は存在しなかった。
日中はサンディエゴで面白い人に出会いながら、
夜は日本の面白い方々とSkypeが出来る環境。

この環境に21歳で身を投じれたことは決定的だと思うし、
ある種の運命なのかなとも感じる。

しかし、そこで一度立ち止まり考えたい。
この『ウェブで繋がり、知ったつもりになる』感覚。
どれだけウェブが発展し、世界中の知を繋ぎ、その場にいなくてもあたかも存在するような錯覚を味わえても、埋められないGAPがまだまだあることに日本を離れて気付けた。
ウェブの恩恵、弊害はこの世代が一生向き合うテーマだろう。

どれだけTwitterでリアルタイムで情報が入手出来ても、
その場の匂い、気温だったり、相手の表情や声の質等の様々な要素は掴み切れない。
加工されていない生を手探りで見つけにいかないと感性が失われる。

肌感覚でそれを触れる時の『腹落ち感』はお金に替えられない。そしてそれは人生の財産になる。
ソーシャルウェブの力だったり、モバイルの力は十二分に活かしながら、そこでハングリーさを失わないこと。
どうしても実現したい目的があり、道程を最短距離で走るのであれば、日本にあえて留まる必要性はないだろう。

そしてそれが必ず次に繋がっていく。

二点目は一点目の結果として得たもので、サンディエゴの経験を通して『どれだけ自分の世界が狭くなっているか』を気付けたことである。
アメリカは広いので色々なケースがあると思うけど、少なくともカリフォルニアでは年齢など全くもって関係なかった。
何歳でもパッション、アイデア、エクセキューションする力があれば夢を実現出来る。
そしてシリコンバレーの最前線で活躍する日本人プレーヤー達と出会いながら、世界の広さや面白さを五感で感じ取った。

世界を見ないと変に落ち着いてしまう、と心底思ったものである。

そして9ヵ月の旅の締めとして、シリコンバレーをもう一度訪れた。今回は一回目以上に強烈な出会いがたくさんあった。
この土地には日本では決して味わえないポジティブな空気がある…どこまでもオリジナルさを追及する、そんな場で勝負がしたいと確認出来た。

またそれと同時に、日本は若手の力でもっともっと面白くなれることも感じ取れた。

シリコンバレーで活躍する日本人の方から聞いて面白いと思ったことは、
日本の技術者はスキル面で米国のエンジニアに負けているわけではなく、むしろ彼等を勝る水準にあるということ。ただ現時点での壁は、『日本を飛び出て、挑戦をする人材が少ないこと』。飛び出てしまえば異次元のエクサイトメントを感じられる。
問題は英語ではない。何故なら言語はダイブしてしまえばいくらでも学べるものだから。

その飛び出すためのビジョン提示として、若者を引っ張るロールモデルがもっと増えなくてはいけない。身近にそういう存在が増えれば増える程、感じられる可能性は広がるし、イマジネーションもどんどん湧くからだ。

その結果、日本から世界が感動する価値がもっと生まれると自分は信じている。

そして三点目。
留学中、帰国前にも感じたこと。
それは、環境が悪いと言っている暇や感性があるなら、それを今すぐどうにか変えてしまえ!という悟り。
情報がウェブからいくらでも『ただ同然』で入手可能だから、ある程度現代の人間は自らを客観視できるようになった。しかし、問題点が把握出来ている『つもり』なのにアクションを取る人が少ないのがもったいない。これは何故だろう。

自分のポテンシャルを最大化するために、新たな場に移動することも出来れば、その現在いる場自体を盛り上げることも出来る。
おそらく両方のタイプの人間が今後日本からもっともっと出てこないとつまらない。

多様性、そして挑戦心をもう一度日本に注入したいと自分は考えている。
Don't talk and make an Actionというスタンスで、良い意味での「違和感」をどんどん増やしていきたい。

感性はいつまでも豊かに。
世界は広いし、とんでもなく面白い人はたくさんいる。
そして見たことのない絶景も、聞いたこともない言語も、見たことのない最高の笑顔もある。
この時代に自己満足や思考停止状態に陥ること程もったいないことはない。

日本にstrangerが訪れて、この雰囲気がたまらないって言ってくれたら気持ちが良いだろうに。
Japan as innovative, Japan as creative, Japan as a game changerそう呼ばれるようになったら次の世代の若者ももっと大きな志を抱けるはず。

日本から世界と同等に戦うスタートアップが生まれるために、
日本から好奇心が、はじけるような笑顔が朝から見られるように。

ここから3ヵ月、一つ日本にて限界を挑戦した勝負をしたいと思う。

そして次回からはシリコンバレーから得た学びを共有していきます。

1 件のコメント:

  1. 多くの反対を押し切ってグアテマラにダイブインしてよかったです。こっちにきていろんな人に会ってまた思ったんだけど、ダイブインする人のほうがいろんなリスクはあるかもしれないけど絶対その分得てるものも大きい気がする。Thank you Satoshi for pushing my back to experience this. You had been a lot of push factor for me ;)

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