2010年2月25日木曜日

Chasm Bridge 40: Social Mediaにおいて必要な『創造性』と『効率性』のバランスとは? #wondershake

さて、ここ数日テスト期間そして色々な方々との対話時間が増え、ブログの更新が滞ってしまっていました。ブログの自分の中で位置付け・プライオリティーを見直す時期なのかもしれません。
さて、今回でWonder Shakeで発信してきたソーシャルメディア関連のホットトピックも40回目になりました。その過程で、TwitterやFacebookで毎回多くの方々からご感想・驚きの声を伺うことができ、自分としても非常に面白いプロセスでした。
また、その延長線上で繋がった多くの素敵な人々、共に夢を語れる人々の存在にも大変感謝をしております。そして何より、自分がこの過程から学ぶことがたくさんあったこと(ソーシャルメディア関連のブログをチェック、関連者とのコネクト)は言うまでもありません。ソーシャルメディア上の人・サービスがもつ独特なスピード感・スケール感に毎日触れられることは非常にエキサイティングでした。


(このサンディエゴの夕日が自分にとってのWonder Shakeです)

そして、2月24日。
ここ一週間程の対話を通して改めて:
『ウェブ・ソーシャルメディア』という現象の『根底』にあるもの
を模索していました。
現在流行りと化したソーシャルメディア。Twitter・UST等を通して情報が今までにないスピードと規模で共有され、そこから付加価値が生まれている。それを使用することがある意味『日常化』した2010年。この底にある価値は何なのか?そしてあなたがソーシャルメディアを使用している『理由』とは何でしょうか?
その流れは止まらないものの、自分自身が一度立ち止まってその流れを直視する。今週はそんな時間をとってみました。

本日は、その過程で気づいた自分が抱く『テーマ(世界観)』かつ『問い』をご紹介したいと思います。

そのテーマとは:
ソーシャルメディア、そして2010年という時代における、『創造性』と『効率性』のバランスを保つために必要な『問い立て』についてです。

換言すると、問いを根底に置き、より強い目的意識、探究心をベースにすること。『創造性』と『効率性』のシナジー効果が実現することでアクションを取る本人はもちろん、人と人との繋がり、世界へのインパクトもより面白くなるのでは?と考えている次第です。



何故そう思うのか?その理由は、現時点でウェブと人間との関係性に『創造性』が足りないと感じるからです。2010年に入ってますます情報が伝達するスピードは確かに早くなり、便利性も高まりました。しかし、一体その過程で『感動』や『驚き』は増えたのでしょうか?
この時代がよりワクワクするためには、『創造性』が不可欠だと私は考えています。『効率性』は『次元超え』を起こしません。しかし、バラバラな価値を繋げ、それに新たな意味・全く異なる切り口を付加する『創造性』によって、私達の世界は変わります。
『創造性』が共有されることで、人類が違う次元に飛ぶことが可能、だと自分は信じています。
*ここでの創造性とは他者と共創する想像力、ワクワク感、非日常性、衝撃等を意識しています。

それを改めて気づいたのは、この記事が大きかったです:
How I Was Able to Ace Exams Without Studying

ソースは:Zen Habitsというタイトル通り、『禅』を基に現代社会の問題にアプローチする素敵なブログです。

問題を理解せずに答えを追い求めることが私は多すぎるのではないか?』とう問いが原点にあり、それを超えるために必要な『創造性』についてこの記事は述べています。

ここでの大きな学びは(以下引用):

1.Visceralization
Visceral(本能)とVisualization(視覚)のシナジー効果。抽象的なアイデアを具現化・明確化するために絵をイメージするだけでなく、それに音声・触り心地、匂い等を加えていく。
換言すると、まだ使いきれていない5感を最大限に出し切る!ということだ。

2.The 5-Year Old Method
何かが分かった時、あなたは5歳児にもそれを説明出来なくていけない。誰に説明しても、相手が分かりやすい形でそれを届けられないのなら、あなたは『分かっているつもり』に過ぎない。

また、いつもお世話になっているKAZUMOTO氏のブログ:
Find The Meaning Of My Lifeも参考になりました。

Zen Habitの記事は学校での勉強について指摘しているのですが、自分はこの教えはその他の現象についてもマッチすると考えています。
例えば。タスクベース、答えベース、近視眼的にウェブ上のソーシャルメディアサービスを使うこと。私はそれに『もったいなさ』を感じてしまうのです(これはもちろん、自分に対しても言っています)。
確かに、効率性は大事ですが、そもそも自分が何を必要としているのか?を立ち止り考えながら、ウェブ上の『力』を使いこなせた方が良いのではないでしょうか。

故に、ソーシャルメディアが私達(草の根)に提供してくれる機会に感謝をしつつ、それと向き合う方法がそろそろ変わる・超える時期かと思うわけです。



創造性のきっかけは当たり前を見直すこと。

21世紀、『舞台』は整ってきました。
日本でも浸透が深まるTwitterというショートメッセージサービス、ウェブ上で人と人を繋げるFacebook,・Mixi等のSNS、USTREAM・ Qik等を代表とするライブ動画ストリーミングサービス、Foursquare・Gowalla等のモバイル位置情報サービス, Remember the Milk・Evernote等の記憶(タスク)型サービス。

そして日常で当たり前のようにGoogle検索エンジンを使うことに始まり、Google Readerでの情報収集、Evernoteを活用した情報管理、それをTwitter・Facebookを通して共有・発信する作業。

そこで個人的に感じるのは、サービスにも発展の余地が多いにあるのですが、それ以上にサービスを享受する人間側のマインドセットにまだまだ問題があるということ。

答えではなく、問いをもう一度考えてみることが、本当に改めて重要ではないでしょうか。

もちろん、ツール・道具使い方は目的によって人それぞれですし、それはむしろ当然だと思います。
また、様々な制約条件下でサービスを利用するという前提も理解できます。
しかし何かに追われるかのように『効率性』をベースにすると・・その過程で失われる価値が多いと自分は感じています。

LifeHack等の『答え』は面白いのですが、それは表面的な対処方法。一時的にしか効果を出さないものが多いのです(そもそも時間的制約が多いビジネスパーソン向け、という前提があるだからだと思いますが)。



『創造性』を自ら、相手が生むためには違和感だったり、『問い』を大事にする必要性があると考えています。

ソーシャルメディアが展開するスピード感・スケール感を保ちながら、世界中の知が出会い、繋がり、化学反応(CHEMICAL)を起こしていく
デジタルな情報に、それを捉える人間が意味を付加し、人々と共有すること。
単なるインプットの発信を超えた、自分の世界観の提示。
五感を最大限使い、世界を感じ取ること。

そんな創造的・クリエイティブ・わくわくする世界を自分は感じ取っています。

そのためには、個人個人がある程度の『問い』を持って、サービスを使う必要性がある。

そうこの数日間で痛感しました。
自分も、これから日々精進していきたいと思います。

4 件のコメント:

  1. こんにちわ。
    広告系ベンチャー企業のクリエイティブディレクターで、渋谷の事務所でいつも楽しく読ませていただいてます。

    ここ最近、新規事業としてソーシャルなWEBサービスを企画しているのですが、今日の記事を拝見して、とても良い刺激をいただきました。

    "答えではなく、
    問いをもう一度考えてみることが、
    本当に改めて重要ではないでしょうか。"

    というくだりはとても心に刺さりました。


    ただ単純に『効率性』をドライブさせても実際には何も生み出す事ができないし、『創造性』を欠いた競争に勝っても、順位のリプレイスでしかありません。

    問題を解決するためのクリエイティブワークです。勉強させていただきました。

    ありがとうございました。


    ※ブログの更新、がんばってください!応援してます。

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  2. はじめまして。

    自分では「普通だろ」ということも,隣の人は「それは普通じゃない」と思っていることもあると思います。日常を疑うところにヒントはあるかも知れません。

    ソーシャルメディアも騒がれていますが,それ自体も「では,原点に立ち返って考えてみる」ということを行うと,意外なところが盲点だったりもします。

    新しいことが出てくる度に,学べることは増えてきます。

    これからもよろしくお願いします。

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  3. gatsuoさん

    初めまして。ご感想を頂き誠に有難うございます。
    広告系ベンチャー、エキサイティングです!
    渋谷とサンディエゴがこうして繋がる瞬間、ウェブにはいつも心から感謝をしてしまいます。
    こちらこそ、いつもご覧になって頂き本当に有難うございます!

    ご指摘して頂きました通り、最近は『創造性』を如何に引き出すのか?激動のスピード・スケール感の中で、問いを日々立てながら生きています。それによってブログ更新が滞ってきているという時期ですが・・笑。『創造性』と『効率性』のどちらかを絶対化せずに、バランス良く勝負していけたら、と考えています。

    また、『ソーシャル×新規』ウェブサービス非常に興味があります!自分の発言少しでもお役に立てれば光栄です!

    では、まだまだ未熟者ですが、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

    鈴木 仁士

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  4. Leapen Hagiwaraさん

    はじめまして。
    この度はご感想を頂きどうも有難うございます!

    Hagiwaraさんが仰る通り、『原点』に立ち止まることの重要性が本当に大事だと感じます。特に、Twitter等である程度の『波』に乗ってしまうと、思考停止に陥りやすいのかと思います。
    そもそも何故ソーシャルメディアで、ソーシャルメディアとは何で、達成したい目標をベースに如何にそれを自分は活用したいのか?そういった問いが抜けてしまうと、自然と自分のプライオリティーは如何に多くの情報・フォロワー等を獲得するという短期間的なジレンマ・非効率の罠にはまるのかと感じます。

    今後もテクノロジーはおそらく発達しますが、私達自身もよりワクワク出来る人生を送るべき・・そう思っております。

    それを誰よりも、自分に言い聞かせている次第です。

    では、稚拙なブログですが、今後ともどうぞ宜しくお願い致します!

    鈴木 仁士

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